蛙化現象の例一覧|好きだったのに一瞬で冷めた「あの瞬間」あるある&ランキング

蛙化現象とは

想像してみてください。
仕事帰りのカフェで、向かいに座った友だちが、急に声をひそめます。

「ねえ聞いて。昨日、たぶん蛙化した」
「え、何があったの?」
「フードコートでね、彼がおぼんを持ったまま、きょろきょろ席を探してたの。それ見た瞬間、なんか……すーっと」

「わかる!」とうなずいた人も、「え、それだけで?」と笑った人もいるはず。
実はこの「フードコートできょろきょろ」、東京新聞がZ世代に聞いた「蛙化する行動」の中に、実際に挙がっていた例なんです。

参照:「蛙化現象」って何のこと?どう使う?意味が変わって流行語にも(東京新聞デジタル、2023年8月14日)

好きな気持ちって、大きな事件がなくても、ほんの一瞬で冷めてしまうことがあるんですよね。

この記事では、調査や報道で実際に集まった蛙化の例と、恋人と過ごす場面ごとの「あの瞬間」をまとめました。
「あるある」とうなずくもよし、「私も気をつけよ……」とこっそり反省するもよし。
気楽に読んでいってくださいね。

蛙化現象の例一覧|まずは場面別の早見表

蛙化現象とは、好きだった相手に、急に気持ちが冷めてしまうことです。
いまは特に、「相手のささいな言動を見て冷める」という意味でよく使われています。

代表的な例を、恋人と過ごす場面ごとに表にまとめました。

場面 たとえばこんな瞬間
ごはんを食べるとき 店員さんへの態度が横柄・食べ方が汚い・口に食べものを入れたまま話す
部屋で過ごすとき お母さんを「ママ」と呼ぶ・いびき・脱いだ靴下が床に転がっている
デートの行き先で 予定が狂うと不機嫌・駐車券が取れずにドアを開ける・映画館で大声で笑う
買い物のとき フードコートでおぼんを持ってきょろきょろ・小銭を1枚ずつ出す・レジであたふた
夜、ふたりきりのとき 鼻息が荒い・急に赤ちゃん言葉になる
付き合う前(本来の意味) 好きな人に告白された瞬間、なぜか「無理」になる

どれも「そんなことで?」と言われてしまいそうなことばかり。
でも当事者にとっては、本当に一瞬で、気持ちがすーっと引いてしまうんです。

ここからは、調査でわかったランキングと、場面ごとのリアルな瞬間を、順番に見ていきましょう。

調査でわかった「蛙化あるある」ランキング

蛙化の例を集めた調査の中から、ここでは2つを紹介します。
同じ「蛙化」のランキングなのに、1位はまったく違うんです。

1つは、Z世代が「あるある」と共感したものを選んだ調査。
もう1つは、実際に冷めた相手の行動を聞いた調査です。
聞き方が違うと、見えてくるものも変わってきます。

Z世代637人が選んだ「蛙化現象あるある」TOP10

キーボードアプリのSimejiが、10歳〜24歳の男女637人に聞いた「蛙化現象あるある」のランキングです。

順位 蛙化現象あるある
1位 両思いになった瞬間、気持ちが冷める
2位 こぼれた食べものを口にする
3位 鼻息が荒い
4位 映画館で大声で笑う
5位 赤ちゃん言葉
6位 鼻毛が出ている
7位 ストローを口で探す
8位 ペットボトルの口を全部咥えるようにして飲む
9位 店員を呼んでも気付かれない
10位 SNSのアイコンがダサい

参照:【Simejiランキング】Z世代が選ぶ!!「蛙化現象あるあるTOP10」(バイドゥ、2023年6月29日)

注目は、なんといっても1位です。
「両思いになった瞬間、気持ちが冷める」は、蛙化現象のもともとの意味そのもの。
しかも、圧倒的な票数での1位だったそうです。

SNSでは「ささいなことで冷めた」話が目立ちますよね。
でもその裏で、「好かれた途端に無理になる」ことに悩んでいる人も、実はたくさんいるのかもしれません。

2位から下には、食べ方・しぐさ・マナー・見た目と、いまの意味での「ささいな言動」がずらり。
9位の「店員を呼んでも気付かれない」なんて、本人のせいじゃなくない?と、思わずツッコミたくなります。

男女347人が実際に冷めた「相手の行動」TOP4

こちらは、マッチングアプリ大学(株式会社ネクストレベル)が、18歳〜41歳の男女347人に「蛙化現象が起きた相手の行動」を聞いた調査です。

順位 女性の回答 男性の回答
1位 店員への横柄な態度 店員への横柄な態度
2位 食べ方が汚い 性格が悪い(わがまま)
3位 ポイ捨てなどマナーが悪い 食べ方が汚い
4位 性格が悪い(わがまま) ポイ捨てなどマナーが悪い

参照:男女347名に聞いた「蛙化現象が起きた相手のあるある行動」ランキング(マッチングアプリ大学、2023年8月31日)

男女とも、1位は「店員への横柄な態度」でした。
2位から4位も、順番は違うものの、男女で同じ3つが並んでいます。

Simejiの「あるある」には、鼻息や鼻毛のような、ちょっと理不尽なものも入っていました。
一方で、実際に冷めた行動を聞くと、人への態度やマナーといった「人柄が見える場面」が上位に来ています。

笑い話として広まりやすいのは、理不尽な例のほう。
でも、本当に気持ちが離れる決め手は、案外まっとうな理由なのかもしれません。

恋人と過ごす5つのシチュエーション別・蛙化の瞬間

ここからは、恋人と過ごすよくある5つの場面で、蛙化の瞬間を見ていきます。
食事、部屋で過ごす時間、デートの行き先、買い物、そして夜のふたりきりの時間です。

案内役は、付き合いはじめたばかりのユイ(26歳)と、彼氏のソウタ(28歳)。
ふたりの数か月を、少しだけのぞかせてもらいましょう。

※ユイとソウタは、よくある場面をもとにした架空のカップルです。調査や報道で実際に集まった例は、各場面の後半で、出典つきで紹介しています。

ごはんを食べるとき(外食・家ごはん)

食事は、蛙化のきっかけとして、複数の調査でくり返し名前が挙がる場面です。
食べ方や、お店の人への接し方には、その人の素がにじみ出てしまうのかもしれません。

  • 付き合って1か月。ソウタが予約してくれたのは、駅から少し歩いたところにある、ちょっといいイタリアンでした。
  • 前菜のサラダが届くと、ソウタは「取り分けるね」とトングを手に取ります。
  • やさしいな、と思ったのもつかの間。
  • ソウタのお皿には生ハムがこんもり、ユイのお皿にはレタスが多めでした。
  • パスタを口に入れたまま、「でさ〜、うちの課長がさ〜」と話しはじめるソウタ。
  • ユイは相づちを打ちながら、そっと視線をお皿に落としました。
  • 決定的だったのは、メインが運ばれてきたとき。
  • 注文と違うお皿に、ソウタは店員さんの顔も見ずに言いました。
  • 「これ、頼んでないんだけど」
  • 店員さんが何度も頭を下げるあいだ、ユイは、なぜか自分が謝りたい気持ちになっていました。
  • その2週間後。
  • ユイの部屋ではじめて手料理をふるまった夜、ソウタは肉じゃがをひと口も食べないうちに、マヨネーズをたっぷりかけました。
  • たとえばこんな瞬間

    • 取り分けるとき、自分のお皿にだけ多く取る
    • 口に食べものを入れたまま話す
    • 麺をすする音や、くちゃくちゃという咀嚼音
    • 苦手な野菜を、こっちのお皿にひょいっと移す
    • 店員さんに、強い口調で文句を言う
    • 手料理を味見もせずに、調味料をどばっとかける
    • 「いただきます」「ごちそうさま」を言わない

    調査でも

    先ほどのマッチングアプリ大学の調査では、「店員への横柄な態度」が男女とも1位、「食べ方が汚い」が女性の2位でした。
    寄せられたエピソードには、こんな声があります。

    • 「店員に、2人だけなのに、6人用の広い席にして欲しいと無茶を言っていた。」(20代女性)
    • 「一緒にご飯を食べている時に咀嚼音が気になって冷めました。」(10代女性)

    参照:男女347名に聞いた「蛙化現象が起きた相手のあるある行動」ランキング(マッチングアプリ大学、2023年8月31日)

    Simejiの「あるある」TOP10にも、2位「こぼれた食べものを口にする」、7位「ストローを口で探す」、8位「ペットボトルの口を全部咥えるようにして飲む」と、飲み食いの場面が3つも入っていました。
    リクルート進学総研の記事では、18歳の人が「食べ放題に行ったときに、元を取ろう!と言われた」ことを、蛙化の例に挙げています。

    参照:【Simejiランキング】Z世代が選ぶ!!「蛙化現象あるあるTOP10」(バイドゥ、2023年6月29日)/Z世代トレンド大全 #5_蛙化現象(リクルート進学総研)

    食事って、デートのたびに何度も一緒にするものですよね。
    だからこそ、一度気になってしまうと、会うたびに目に入ってしまう。
    自分にはやさしい彼が、お店の人にどう接するのか。
    それも、思っている以上に見てしまうものです。

    部屋でふたりで過ごすとき(おうちデート・お泊まり)

    部屋で過ごす時間は、外では見えなかった素の姿が、いちばん見えてしまう場面です。

  • 付き合って2か月。
  • ユイがはじめて、ソウタの部屋に泊まりに行った日のことです。
  • 駅から歩いて12分、2階の角部屋。
  • 「散らかってるけど」と照れながら開けてくれたドアの向こうは、思っていたよりずっときれいで、ユイはちょっとほっとしました。
  • 最初の違和感は、洗面所でした。
  • 手を拭こうとしたタオルから、ふわっと生乾きのにおい。
  • ……まあ、一人暮らしの男の人だし。
  • そう思って、そっと自分のハンカチを出しました。
  • 夜。ソファで並んで映画を観ていたら、ソウタのスマホが鳴りました。
  • 画面には「母」の文字。
  • 「あ、ごめん」と電話に出た彼の声が、聞いたことがないくらい高くて、甘い。
  • 「うん、ママ、わかってるって。ちゃんと食べてるよぉ」
  • ユイは、テレビの画面から目を離せませんでした。
  • とどめは、翌朝でした。
  • 先に目が覚めて隣を見ると、口を半開きにして、いびきをかいている彼。
  • トイレに行けば、便座は上がったまま。
  • 床には、脱ぎっぱなしの靴下がふたつ、丸まって転がっていました。
  • たとえばこんな瞬間

    • 洗面所のタオルが、生乾きのにおい
    • お母さんからの電話にだけ、声が甘くなる
    • ゲームに負けて舌打ちし、コントローラーを放り投げる
    • 部屋着の首元が、びろんびろんにヨレている
    • 口を開けたまま、いびきをかいて寝ている
    • トイレの便座が、上がりっぱなし
    • 脱いだ靴下が、丸まって床に転がっている

    調査でも

    東京新聞が渋谷駅前などでZ世代20人以上に聞いた「蛙化する行動」には、「お母さんのことをママと呼ぶ」が入っていました。
    ユイが電話越しに固まってしまったのも、無理はないのかもしれません。

    参照:「蛙化現象」って何のこと?どう使う?意味が変わって流行語にも(東京新聞デジタル、2023年8月14日)

    ひとつひとつは、きっと大したことじゃないんです。
    でも「好き」って、こういう小さなことの積み重ねで、少しずつすり減っていくことがあるんですよね。
    どれか1つで冷めてしまったとしても、それだけで、あなたが心の狭い人だということにはなりません。

    デートで出かけた先で(テーマパーク・ドライブ・映画)

    出かけた先では、予定どおりにいかないときの態度に、その人らしさが出てしまいます。

  • 付き合って3か月。
  • 休日のテーマパークは、朝から大混雑でした。
  • いちばん乗りたかったアトラクションは、90分待ち。
  • 列に並んでから、ソウタはずっとスマホを見たまま、だんだん口数が減っていきます。
  • 「だから平日にしようって言ったじゃん」
  • ぼそっとつぶやいたひと言が、ユイの胸にちくりと刺さりました。
  • 帰りは、ソウタの運転でドライブ。
  • 駐車場の入口で、発券機に手が届かず、ソウタはドアを開けて身を乗り出しました。
  • 後ろには、車の列。
  • やっと空いたスペースに停めるときも、何度も何度も切り返し。
  • 高速道路の渋滞では、前の車に「なにやってんだよ」と舌打ちをひとつ。
  • 助手席のユイは、窓の外の夕焼けを見ているふりをしていました。
  • たとえばこんな瞬間

    • 待ち時間が長いと、あからさまに不機嫌になる
    • 予定が狂うと、ブツブツ文句を言う
    • 駐車券が取れず、ドアを開けて身を乗り出す
    • 駐車で、何度も切り返す
    • 渋滞で舌打ちをしたり、前の車に悪態をついたりする
    • 道に迷っても、地図を見ずに意地を張る
    • 映画館で、周りを気にせず大声で笑う

    調査でも

    東京新聞の「蛙化する行動」には、「運転が下手で、駐車券が取れずにドアを開けたり、駐車で何度も切り返しをしたりする」という例がありました。
    ソウタとほぼ同じで、ちょっと笑ってしまいますよね。

    参照:「蛙化現象」って何のこと?どう使う?意味が変わって流行語にも(東京新聞デジタル、2023年8月14日)

    マッチングアプリ大学の調査にも、デート先での予定外の出来事がきっかけになったエピソードが寄せられています。

    • 「初めてのデートで、映画を見に行きました。チケットを買いに行くと売り切れでした。仕方ないと思っていましたが、それに対して、ブツブツ怒ったり、イライラしてる姿を見て、器の小さい人だなと蛙化しました。」(20代女性)

    参照:男女347名に聞いた「蛙化現象が起きた相手のあるある行動」ランキング(マッチングアプリ大学、2023年8月31日)

    Simejiの「あるある」TOP10でも、4位に「映画館で大声で笑う」が入っていました。

    参照:【Simejiランキング】Z世代が選ぶ!!「蛙化現象あるあるTOP10」(バイドゥ、2023年6月29日)

    楽しみにしていた日に、思いどおりにいかないことは、誰にでも起こります。
    そんなときに、機嫌よくいてくれるかどうか。
    「器の小さい人だな」と感じた瞬間に、気持ちがすっと離れてしまうのは、なんだかわかる気がします。

    ふらっと買い物に出たとき(ショッピングモール・コンビニ)

    ふらっと出かけた買い物では、気を抜いた瞬間の段取りや、お金の出し方が目に入ってしまいます。

  • 日曜のお昼すぎ。
  • 特に目的もなく、ふたりで近所のショッピングモールへ出かけました。
  • ユイが気になっていたワンピースを試着して、カーテンを開けると、ソウタはベンチでスマホゲームの真っ最中。
  • 「ねえ、白と紺、どっちがいい?」
  • 「え? あー……どっちでもいいんじゃない」
  • 画面から、目は離れませんでした。
  • おなかがすいて、フードコートへ。
  • ラーメンの載ったおぼんを持ったソウタは、席を探して、右へ左へきょろきょろ。
  • その姿を見た瞬間、ユイの中で、何かがすーっと引いていきました。
  • そう。冒頭のカフェで友だちが打ち明けていたのは、実はこの日のことだったんです。
  • 帰りに寄ったコンビニでは、財布から小銭を1枚ずつ数えて出すソウタ。
  • 後ろには、3人の列ができていました。
  • たとえばこんな瞬間

    • 試着を待つあいだ、ずっとスマホを見ている
    • 「どっちがいい?」に、「どっちでもいい」と返す
    • フードコートで、おぼんを持ったまま席を探してきょろきょろ
    • お会計で、小銭を1枚ずつ数えて出す
    • レジやセルフレジで、あたふたする
    • 店員さんの「袋はご利用ですか?」に、無言でうなずくだけ

    調査でも

    フードコートの例は、東京新聞とリクルート進学総研の両方に登場します。
    リクルート進学総研の記事には、10代の人たちのこんな声がありました。

    • 「フードコートでお盆を持って、キョロキョロと席を探しているのが無理です。もっと段取りよく動いて欲しい!」(17歳)
    • 「お会計で財布を出して小銭を出している姿に、キャッシュレスを使えば?とちょっと冷めました」(16歳)

    参照:Z世代トレンド大全 #5_蛙化現象(リクルート進学総研)

    マッチングアプリ大学の調査にも、「レジの時にあたふたしているのを見たとき。」(20代女性)というエピソードが寄せられています。

    参照:男女347名に聞いた「蛙化現象が起きた相手のあるある行動」ランキング(マッチングアプリ大学、2023年8月31日)

    フードコートで席を探すなんて、誰だってやりますよね。
    それでも冷めてしまうのは、「頼りになる彼」のイメージと、あたふたする姿のギャップのせいなのかもしれません。

    夜、ふたりきりになったとき

    ふたりきりの夜は、いちばん無防備な姿が見える時間です。
    ここでの蛙化は、友だちにもなかなか話しにくいですよね。

  • その夜。
  • 部屋の明かりを落として、ふたりきり。
  • ドラマみたいな甘い時間……になるはずでした。
  • ユイの耳に届いたのは、すぐそばで「ふーっ、ふーっ」と荒くなっていく鼻息。
  • そして耳元でささやかれたのは、「ユイたん、かわいいでちゅね」。
  • ……え、いま、なんて?
  • 終わったあと、ソウタはすぐに背中を向けて、スマホでゲームのログインボーナスを受け取っていました。
  • その青白い光を見つめながら、ユイの中で何かが、すっと引いていきました。
  • たとえばこんな瞬間

    • 鼻息が、どんどん荒くなっていく
    • 急に赤ちゃん言葉になる
    • 服を脱いでも、靴下だけ履いたまま
    • 終わったら、すぐにスマホを見る・すぐに寝てしまう
    • 「どうだった?」と、感想を求めてくる

    調査でも

    Simejiの「あるある」TOP10では、3位に「鼻息が荒い」、5位に「赤ちゃん言葉」が入っていました。
    夜の場面に限った調査ではありませんが、どちらも多くのZ世代が「わかる」と感じる蛙化ポイントなんですね。

    参照:【Simejiランキング】Z世代が選ぶ!!「蛙化現象あるあるTOP10」(バイドゥ、2023年6月29日)

    マッチングアプリ大学の調査にも、「子犬と戯れていた時に無理して高い声で赤ちゃん言葉を使っていた時」(20代女性)というエピソードがありました。
    いつもの彼と、急に高くなる声。
    そのギャップに、気持ちがついていけなくなるのかもしれません。

    参照:男女347名に聞いた「蛙化現象が起きた相手のあるある行動」ランキング(マッチングアプリ大学、2023年8月31日)

    最後に、ひとつだけ大事なことを書かせてください。
    「嫌だ」と言ったのにやめてくれない。
    断れない空気がある。
    そんなときに感じる「無理」を、「私が蛙化しただけ」と片づけないでください。
    それは、あなたの気持ちが大切にされていないサインかもしれません。
    恋人どうしでも、です。

    ひとりで抱えずに、信頼できる人や相談窓口に話してくださいね。
    全国共通の番号「#8891」に電話すると、最寄りの「性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ支援センター」につながります。

    参照:性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ支援センター(内閣府男女共同参画局)

    付き合う前にも起こる|本来の意味の蛙化の例

    ここまでは、いまの意味での蛙化の例でした。
    でも、Simejiのランキングで1位だったのは、「好きな人に好かれた途端に冷める」本来の意味の蛙化でしたよね。
    こちらは、付き合う前や、付き合いはじめたその瞬間に起こります。

    Simejiの調査では、1位の「両思いになった瞬間、気持ちが冷める」に、こんな声が寄せられていました。

    • 「両思いになった途端『あっ、この人無理』みたいな気持ちになる」
    • 「自分なんかを好きになっちゃうのか…ってなる」

    参照:【Simejiランキング】Z世代が選ぶ!!「蛙化現象あるあるTOP10」(バイドゥ、2023年6月29日)

    高校生310人に聞いたスタディサプリ進路の調査でも、同じような実例が集まっています。

    • 「ずっと片思いしていた相手が、自分に告白した瞬間、なんでこの人は自分のことを好きなのだろう、と冷めた。追いかけるのが楽しいだけだった」(高2・東京)
    • 「自分が意識しすぎなのかもしれないが、付き合った瞬間、急に距離が近くなり気持ち悪いと思ってしまった」(高1・埼玉)

    参照:蛙化現象(かえるかげんしょう)とは?高校生に聞いた実例&心理学者の解説付き!(スタディサプリ進路、2023年10月20日)

    リクルート進学総研の記事にも、「告白して両思いが成立したけど、相手の嬉しそうな表情を見ると嫌悪感を抱いてしまいます」(24歳)という声がありました。

    参照:Z世代トレンド大全 #5_蛙化現象(リクルート進学総研)

    相手が何か嫌なことをしたわけではないのに、好かれたことそのものが引き金になる。
    自分でも理由がわからないぶん、いちばん戸惑うタイプの蛙化かもしれません。

    男性が女性に蛙化する例

    蛙化は、女性だけのものではありません。
    男性が女性に冷めた例も、調査で集まっています。

    ジブラルタ生命が高校生4,500人に聞いた調査では、蛙化を経験したことがある人は、女性で30.0%、男性で15.5%でした。
    経験した人は女性のほうが多いものの、男性にもちゃんといるんです。

    参照:ジブラルタ生命調べ「これまでに、蛙化現象を経験したことがある」女性の30%、男性の約2倍に(2023年12月26日)

    先ほどのマッチングアプリ大学の調査では、男性の回答の1位も「店員への横柄な態度」でした。
    続いて、2位「性格が悪い(わがまま)」、3位「食べ方が汚い」、4位「ポイ捨てなどマナーが悪い」です。

    男性から寄せられたエピソードには、こんなものもありました。

    • 「虫を見つけた時の、絶叫と鬼のような形相があまりにも凄くて、引いてしまった。」(20代男性)
    • 「笑う時にガハハと大口を開けて手を叩いていて、おばさんに見えたとき。」(20代男性)
    • 「いびきをかいて寝ている姿を見たとき。」(20代男性)

    参照:男女347名に聞いた「蛙化現象が起きた相手のあるある行動」ランキング(マッチングアプリ大学、2023年8月31日)

    ソウタのいびきに冷めてしまったユイ。
    でも、女性のいびきに冷める男性も、ちゃんといるということですね。
    蛙化は、お互いさまなのかもしれません。

    蛙化の例を知って、どう受け止める?

    ここまで読んで、「わかる〜」と笑った人もいれば、「え、私もやってるかも……」とドキッとした人もいるかもしれません。
    最後に、蛙化の例をどう受け止めればいいのか、調査に寄せられた声から考えてみます。

    「仕方ない」と「かわいそう」、両方の声がある

    マッチングアプリ大学の調査では、蛙化現象についてどう思うかも聞いています。
    いちばん多かった答えは、Z世代(18歳〜25歳)でも、ミレニアル世代(26歳〜41歳)でも、「蛙化してしまうのは仕方がない」でした。

    • 「蛙化してしまうような相手とは根本的に合わないと思うので、むしろ大きな傷が生まれる前に相性を測れる1つの指標だと思います。」(10代女性)

    一方で、「蛙化された人が可哀想」と答えた人も、Z世代で30.3%、ミレニアル世代で23.3%いました。

    • 「蛙化された人は何の落ち度もないことがほとんどなのに、あまりにも理不尽だと思う。」(20代男性)

    参照:男女347名に聞いた「蛙化現象が起きた相手のあるある行動」ランキング(マッチングアプリ大学、2023年8月31日)

    どちらの気持ちも、わかりますよね。
    冷めてしまう気持ちは、自分ではなかなか止められません。
    でも、冷められた側にも、ちゃんと傷つく心があります。

    だからこそ、「蛙化した」と感じても、相手の欠点を笑いものにしたり、SNSでさらしたりするのは、そっとやめておきたいところです。

    冷めた経験から見えてくる「譲れないもの」

    マッチングアプリ「CoupLink」の利用者1,741人に聞いた調査では、蛙化した理由の1位は「NGに感じる行動や言動があった」でした。

    • 1位:NGに感じる行動や言動があった
    • 2位:価値観が合わなかった
    • 3位:理想と現実で、期待値によるギャップがあった
    • 4位:外見のイメージが違った(見た目、ファッション)

    同じ調査で、「蛙化現象を経験して、むしろ良かったと感じたことはあるか」を聞くと、約8割が「いいえ」。
    やっぱり、うれしい経験ではないんですよね。

    それでも、「良かった」と答えた人からは、こんな声が寄せられていました。

    • 「自分の好みや譲れないポイントが分かった」
    • 「相手の嫌なところに早めに気づけて、時間を無駄にしなくて済んだ」

    参照:蛙化現象を経験した人は2人に1人!蛙化を経験した理由第1位は「NGに感じる行動や言動があったから」(株式会社リンクバル、2023年12月19日)

    蛙化は、つらい経験です。
    でも、何に冷めたのかを振り返ってみると、自分が恋人に何を求めているのかが、少しずつ見えてくることもあります。

    まとめ

    最後に、この記事のポイントをおさらいしておきますね。

    • 蛙化の例は、食事・部屋・デートの行き先・買い物・夜のふたりきりの時間と、恋人と過ごすあらゆる場面にある
    • 調査では、Z世代が選んだ「あるある」の1位は「両思いになった瞬間、気持ちが冷める」、実際に冷めた相手の行動の1位は、男女とも「店員への横柄な態度」
    • 冷めてしまう気持ちは、自分では止めにくい。でも、冷められた側にも心があることは、忘れずにいたい

    あのフードコートの日から、しばらくたったころ。
    ユイは、ソウタとのことを、もう一度ゆっくり考えてみました。

    いびきも、靴下も、電話越しの「ママ」も。
    思い返すと、ちょっと笑えてくるくらいで、案外許せる。
    でも、イタリアンで店員さんにかけた、あの冷たいひと言だけは、どうしても胸に引っかかったままでした。

    それが、ユイにとっての「譲れないもの」だったんです。
    この先ふたりがどうなるのかは、まだユイにもわかりません。

    蛙化した自分を、責める必要はありません。
    「何に冷めたのか」は、あなたが大切にしたいものを教えてくれるヒントでもあります。
    この記事が、自分の気持ちを見つめなおすきっかけになればうれしいです。

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